人を雇ったときにすること

「個人」事業主でも人を雇えるの?

個人事業主というと、何からなにまで全部一人でこなすイメージがありますが、実際にはそういった制約はひとつもありません。

むしろ、店舗経営などをする場合はパートやアルバイトを採用しないとやっていけないケースのほうが多いでしょう。

従業員を雇うことになった場合、あなたのお店や事務所は、給与支払事務所というくくりに分類されます。

これは、事業主であるあなたが従業員へ支払う給料などから所得税を天引きして、代りに納税する義務が生じることを意味します。

サラリーマンを経験した人ならイメージしやすいと思いますが、これまで給料から天引きされていた所得税を、今度は事業主であるあなた自身が天引きして納税する役割を担うということです。

まず最初に行うのは、「給与支払事務所等の開設届出書」の提出で、届出先は税務署になります。

次に、採用した従業員に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を書いてもらいます。 これも、サラリーマンだった人は年末調整の時に毎年書くのでご存知の人も多いと思います。

その他、労災保険や雇用保険、5人以上雇用したら社会保険への加入も必ず行います。

このように、事業規模を拡大していくことで本業以外の手間が増えてくるわけですが、 それだけ成長しているという証でもありますので、面倒でも滞りなく対応しておきたいですね。

雇用を生み出すというのは、社会全体にとってとても意義のあるものです。 そして、名だたる著名な経営者というのは、常に雇用を生み出すことと、雇用を守ることを念頭に置いていました。

有名な話では、松下幸之助氏が1929年の世界恐慌の時、あらゆる企業がリストラなどの企業防衛策を行うなか、「ひとりの首も切らん」と雇用を守りました。

その結果、従業員たちが大いに感激したこと、団結がより一層深まったこと、その後の生産性が大きく向上したことは想像に難しくありません。

まだ一人、二人の雇用かもしれません、正社員ではなくパート・アルバイトとしての採用かもしれません。 それでも、人を雇うという責任を自覚してこそ、一人前の経営者としての第一歩であると言えます。